こんにちは!

本日は寒くなるこれからの時期に多発する下部尿路疾患(膀胱や尿道で生じる疾患の総称)について。

症状として、何度もトイレに行く、少しずつしか尿が出ない、全く尿が出ていない、尿に血が混じる、トイレ以外の場所で排尿してしまうなどがあげられます。

上記症状の中で、実は緊急を要する事態になっている症状が一つあります。

どれかわかりますか??

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正解は、”全く尿が出ていない”、です。

これは尿道閉塞といって、尿道内に結石などが詰まる事により、排尿が全く出来なくなる状態を指します。

この時には併せて、排尿時に痛そうに鳴いたり、下腹部に大きく硬くなった膀胱が触知されるなどの症状が見られます。

尿道閉塞に気付かず処置が遅れると腎機能に影響が出始め、最悪の場合、命の危険性を伴います。

中でも雄の猫ちゃんは尿道が非常に細い為、尿道閉塞になる可能性が高く注意が必要です!

さて、何故これからの時期、この下部尿路疾患が増えるのか。

1つの大きな要因として、飲水量の低下とそれに伴う尿量の減少があげられます。

寒くなると水を飲む量が減り、水分摂取が減ると身体からの水分喪失を防ぐため、尿中への水分排泄を減らし、結果として濃い尿をするようになります。

これが膀胱炎の引き金となってくるのですね。

これからの季節、飲水量を増やす工夫が大事です。

例えば、ドライフードをふやかす、ウェットフードの使用、水をぬるま湯にする、循環式の給水器の使用などがあげられます。

これらのことに気をつけて、寒い冬も健康に乗り切りたいものです☆

文責:酒巻

ES動物病院