こんにちは!

先日、皮膚の痒みで来院されたワンちゃん。

よくみると身体のあちこちに脱毛や色素沈着(皮膚の黒ずみ)、フケが目立つ様子。

そしてしきりに身体を掻いている。

よほど強い痒みを抱えているようです。

外観からはアレルギー性皮膚炎がありそうですが、まずは基本の検査から。

そしてあっさりこの小憎らしい虫体が検出されました。

ヒゼンダニ

はい、見ているだけで痒くなりそうです(>_<)

イヌセンコウヒゼンダニ(疥癬:カイセン)です。

犬の皮膚にトンネル掘って寄生するこの虫は皮膚検査では検出されないことも多いのですが、幸い見つけることができ、駆虫となりました。

このワンちゃんはその後の経過もよく、最初に思ったアレルギー性皮膚炎はどこへやら、今は痒みなく元気に過ごしてくれています。

皮膚炎と一口にいっても原因は多種多様。

場合によっては血液検査やホルモン検査、病理検査(皮膚の一部を切り取り調べる検査)などを行わないと診断がつかないこともあるので、皮膚病でなかなか良くならない場合は主治医の先生ともう一度よくお話しされると良いかもしれません。

文責:酒巻

ES動物病院